冬は、家の中で寒さを感じることが多く、特に古い家やマンションでは、外よりも室内の方が寒いと感じることも少なくありません。 この寒さは、家の劣化が原因となっている可能性があります。 今回は、家の劣化によって寒さを感じる原因を、築年数や住宅の種類別に詳しく解説し、DIYとリフォームの両面から効果的な対策方法をご紹介します。
家の劣化で寒い!原因を徹底解剖
築年数の古い家の場合・隙間風と断熱性の問題
築年数の古い家では、経年劣化によって建物の気密性が低下し、隙間風が入りやすくなります。 特に、窓枠やサッシのパッキンが劣化している場合、そこから冷気が侵入しやすく、室温の低下につながります。 また、古い家では、断熱材が不足している、あるいは全く使用されていないケースも少なくありません。 断熱材は、外気温の影響を軽減する重要な役割を果たしますが、それが不足していると、外からの冷気が壁や床、天井を通じて室内に伝わり、寒さの原因となります。 さらに、古い住宅では、窓ガラスが単板ガラスであることも多く、複層ガラスに比べて断熱性能が低いため、窓から冷気が侵入しやすくなります。 この現象は「コールドドラフト現象」と呼ばれ、冷たい窓ガラスから冷気が床に流れ込むことで、足元が特に冷える原因となります。 隙間風対策としては、窓枠やサッシの隙間をコーキング剤や隙間テープで埋める、ドラフトストッパーを設置するなどのDIYが効果的です。
新築住宅やマンションの場合・設計や素材の問題
新築住宅やマンションであっても、設計や建材の選択によっては、寒さを感じることがあります。 例えば、断熱性能の低い外壁材や窓ガラスを使用している場合、外気温の影響を受けやすく、室温が低下しやすくなります。 マンションの場合、コンクリート構造は熱伝導率が高いため、外気温の影響を受けやすいという特徴があります。 特に低層階では、地盤からの冷気が伝わりやすいため、足元の冷えを感じることがあります。 新築住宅においては、建物の気密性にも注意が必要です。 気密性が低いと、室内の暖気が外に逃げてしまい、暖房効率が悪くなります。 新築住宅やマンションの場合でも、窓の断熱性能を高める工夫が必要です。 断熱性の高いカーテンやブラインドを使用したり、窓に断熱フィルムを貼るなどのDIY対策も効果的です。
共通の原因・コールドドラフト現象と窓の性能
コールドドラフト現象は、古い家だけでなく、新築住宅やマンションでも発生する可能性があります。 これは、冷たい窓ガラスや外壁から冷気が流れ落ち、床に沿って広がる現象です。 特に足元が冷えるため、体感温度が低くなり、寒さを感じやすくなります。 この現象を防ぐためには、窓の断熱性能を高めることが重要です。 窓ガラスを複層ガラスに交換したり、内窓を設置するリフォームが効果的です。 また、窓際にカーテンやブラインドを設置することで、冷気の侵入を防ぐことができます。 窓の断熱性能を高めることは、コールドドラフト現象の対策だけでなく、全体的な省エネルギーにもつながります。
効果的な対策と費用対効果
手軽にできるDIY対策・窓の断熱、床の防寒など
DIYでできる寒さ対策は、費用を抑えつつ、効果を実感できる方法です。 窓の断熱対策としては、断熱カーテンやブラインド、断熱シートなどを活用することが挙げられます。 これらの製品は比較的安価で入手でき、簡単に取り付けられます。 床の防寒対策としては、カーペットやラグを敷くことが効果的です。 厚手のカーペットやラグは、床からの冷気を遮断し、足元の暖かさを保ちます。 さらに、窓枠やサッシの隙間を埋めることで、隙間風を防ぐことも可能です。 コーキング剤や隙間テープなどを利用して、簡単にDIYで対策できます。 これらのDIY対策は、大掛かりなリフォームに比べて費用を抑えられますが、効果は限定的であることを理解しておく必要があります。
根本的な解決策・リフォームによる断熱強化
DIY対策だけでは効果が不十分な場合は、リフォームによる断熱強化を検討する必要があります。 リフォームでは、窓ガラスを複層ガラスに交換したり、内窓を設置したりすることで、窓からの冷気の侵入を大幅に減らすことができます。 また、壁や天井、床に断熱材を追加・入れ替えすることで、建物の断熱性能を向上させることができます。 断熱材の種類や厚さによって、効果や費用が異なりますので、専門業者に相談して最適なものを選びましょう。 これらのリフォームは費用がかかりますが、長期的には暖房費の節約につながり、快適な住環境を実現できます。
リフォームの種類と費用感・窓・ドア交換、断熱材追加など
リフォームの種類と費用感について、具体的な例を挙げながら説明します。 窓の交換は、窓の種類やサイズによって費用が大きく異なりますが、一般的には1窓あたり数万円から数十万円程度かかります。 ドアの交換も同様で、種類や材質によって費用が変動します。 断熱材の追加や交換は、工事範囲や断熱材の種類によって費用が異なりますが、数十万円から数百万円程度かかるケースもあります。 床下断熱や外壁断熱など、大規模なリフォームになると、費用はさらに高額になります。 リフォームを行う際には、業者から見積もりを取り、費用対効果を比較検討することが重要です。
まとめ
家の劣化による寒さは、隙間風、断熱性の不足、コールドドラフト現象など様々な原因が考えられます。 築年数や住宅の種類によって原因も異なりますので、まずは原因を特定することが重要です。 寒さ対策には、DIYで手軽にできる方法から、大規模なリフォームまで様々な選択肢があります。
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