住宅のメンテナンスは、外壁や屋根といった目につきやすい場所を中心に考えがちです。
しかし、日々のお手入れでは見落としがちな、しかし重要な部分に劣化が進んでいることも少なくありません。
普段あまり意識しない場所だからこそ、早期発見が難しいこともあります。
今回は、住宅の劣化で特に気づきにくい箇所とそのサインについて見ていきましょう。
住宅の劣化で気づきにくい場所はどこか
軒天の劣化
軒天とは、屋根の軒(のき)から垂れ下がった、屋根の裏側にあたる部分です。
この部分は、雨水が直接外壁に当たるのを防いだり、屋根の下地材を隠したりする役割を担っています。
しかし、地上から見上げなければ確認しにくいため、劣化に気づきにくい箇所の一つと言えます。
また、設置環境によっては湿気がこもりやすく、水分が乾燥しにくいことで劣化しやすくなる場合があります。
屋根の貫板劣化
屋根の中でも、棟板金の下地として使われる「貫板(ぬきいた)」は、普段目にすることがほとんどなく、劣化に気づきにくい部位です。
貫板は、屋根の頂上部分にある棟(むね)の部分で、板金(棟板金)を固定するための下地材として使われています。
この貫板が劣化すると、棟板金を固定している釘の効きが悪くなり、強風などの影響で棟板金が浮き上がってしまう原因となることがあります。
住宅の劣化に気づきにくいサインとは
カビや藻の発生
軒天のような、日陰になりやすく湿気がこもりやすい場所では、カビや藻が発生することが劣化のサインとなります。
特に、雨水が当たりやすい、あるいは風通しが悪く乾燥しにくい場所では、これらの発生が見られやすくなります。
見た目の問題だけでなく、放置すると建材の腐食につながる可能性もあります。
塗装の剥がれやシミ
軒天や屋根の一部などで、塗装が剥がれてきている場合も注意が必要です。
これは、塗膜の経年劣化や、下地の問題を示唆していることがあります。
また、軒天に現れる黒ずんだシミは、雨漏りが原因で内部に水が浸入しているサインかもしれません。
早期に発見することで、雨漏りの拡大を防ぐことにつながります。
強風で棟板金が浮く
屋根の棟板金が、強風や突風を受けた際に浮き上がったり、バタついたりする症状が見られる場合、貫板や固定部材を含めた下地部分に不具合が生じている可能性があります。
下地や固定部材に不具合があると、棟板金をしっかり固定できなくなり、強風時に剥がれてしまう危険性があります。
これは、建物自体への被害や、落下による事故につながる可能性もあるため、早急な確認が必要です。
まとめ
住宅の劣化は、外壁や屋根の表面だけでなく、軒天や屋根の貫板など、普段見えにくい場所で進行していることがあります。
カビや藻の発生、塗装の剥がれやシミ、強風時に棟板金が浮くといったサインを見逃さないようにすることが大切です。
これらのサインは、建材の腐食や雨漏り、さらには強風による建材の飛散といった、より深刻な問題につながる可能性があります。
外観に変化が見られないからといって安心せず、定期的に建物の全体像や、普段見上げない場所にも目を向ける習慣をつけ、異変を感じたら専門家へ相談することをおすすめします。
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