マイホーム、一生に一度の大きな買い物です。
せっかく手に入れたマイホームを、長く快適に暮らすためには、定期的な点検が不可欠です。
しかし、点検の種類や時期、費用、業者選びなど、わからないことだらけで不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、マイホームの定期点検について、種類や特徴、注意点などを分かりやすく解説します。
安心してマイホームと長く付き合えるよう、適切な点検方法を選択できるようお手伝いできれば幸いです。
マイホーム定期点検の種類と特徴
建築業者・売主による定期点検
多くの建築業者や売主は、引き渡し後、一定期間ごとに定期点検を実施するサービスを提供しています。
点検の時期は、契約内容によって異なりますが、一般的には3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年、10年といった節目で行われることが多いです。
点検内容は、建物の構造、外壁、屋根、水回り設備、内装など多岐に渡ります。
施工不良や初期不良の有無を確認し、必要に応じて修理や補修を行います。
費用は、多くの場合無料ですが、有料の場合もありますので、契約内容を事前に確認しておきましょう。
点検は、建築業者や売主の担当者、もしくは委託された専門業者が行います。
この点検は、建築瑕疵担保責任保険の対象となるような重大な欠陥を発見する機会にもなります。
長期優良住宅の定期点検
長期優良住宅に認定されている場合は、国土交通省が定める基準に基づいた定期点検が義務付けられています。
点検の頻度は、通常5年ごと、もしくは10年ごとです。
点検内容は、構造躯体の劣化状況、雨漏りなどの有無、設備機器の機能状況などを詳細に確認します。
点検を行うのは、建築業者、ホームインスペクターなどの専門家、または住宅所有者自身です。
費用は、点検を行う者によって異なります。
建築業者に依頼する場合は無料の場合が多いですが、専門家に依頼する場合は有料となります。
長期優良住宅の認定を受けることで、住宅ローン減税などの優遇措置を受けることができますが、定期点検を怠ると、その優遇措置が受けられなくなる可能性があります。
訪問リフォーム業者による無料点検
訪問販売による無料点検は、注意が必要です。
一見無料で点検してくれるように見えますが、実際には高額なリフォーム工事への勧誘が目的であることが多く、不要な工事や高額な費用を請求されるリスクがあります。
無料点検を申し込む際には、業者の評判や口コミなどを事前に確認し、契約内容を十分に理解した上で判断することが重要です。
契約前に、業者から見積もりを取り、比較検討することも大切です。
安易に契約しないよう注意し、不安な点があれば、消費者センターなどに相談しましょう。
ホームインスペクターによる専門家点検
ホームインスペクターは、建築に精通した専門家で、住宅の検査を専門に行います。
客観的な視点から、建物の状態を詳細に調査し、問題点やリスクを明確に指摘してくれます。
建築業者や売主による点検では見逃されがちな箇所も発見できる可能性があります。
費用は、建物規模や調査範囲によって異なりますが、数万円から数十万円程度かかります。
ただし、専門家の客観的な意見を得られることで、安心感を得られるだけでなく、将来的な修繕費用を抑えることにも繋がります。
特に、築年数が経過した住宅や、中古住宅を購入する際には、専門家の点検を依頼することを強くおすすめします。
マイホーム定期点検で失敗しないための注意点
各点検の費用とメリットデメリット
上記で解説した各点検方法にはそれぞれ費用とメリット・デメリットがあります。
建築業者・売主による点検は無料の場合が多く、手軽に点検を受けられるメリットがあります。
しかし、客観性に欠ける可能性がある点がデメリットです。
長期優良住宅の点検は、国が定めた基準に基づいて行われるため、信頼性が高い点がメリットです。
しかし、費用がかかる場合があります。
訪問リフォーム業者の無料点検は、費用が掛からない点がメリットですが、高額な工事への勧誘に繋がる可能性があり、注意が必要です。
ホームインスペクターによる点検は、客観性が高く、詳細な調査結果を得られる点がメリットです。
しかし、費用が高額になる点がデメリットです。
ご自身の状況や予算に合わせて、最適な点検方法を選択することが大切です。
点検業者選びのポイント
点検業者を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
・資格や経験:建築士の資格を持つ、経験豊富な業者を選びましょう。
・実績:多くの実績を持つ業者を選ぶことで、信頼性を高めることができます。
・口コミや評判:インターネットなどで口コミや評判を確認し、業者の信頼性を確認しましょう。
・対応:迅速かつ丁寧な対応をしてくれる業者を選びましょう。
信頼できる業者を選ぶことが、安心できる点検を受ける上で非常に重要です。
点検結果に基づいた適切な対応
点検の結果、問題が見つかった場合は、適切な対応を行う必要があります。
軽微な不具合であれば、ご自身で修理することも可能です。
しかし、重大な問題が見つかった場合は、専門業者に修理を依頼する必要があります。
修理費用は、保証期間内であれば無料となる場合が多いですが、保証期間外の場合は自己負担となる可能性があります。
点検結果をしっかりと理解し、適切な対応を行うことで、マイホームを長く安全に保つことができます。
まとめ
マイホームの定期点検は、安心安全な暮らしを維持するために不可欠です。
点検の種類や時期、費用、業者選びなど、様々な要素を考慮して、ご自身に最適な点検方法を選択しましょう。
この記事で紹介した情報を参考に、適切な点検を行い、快適なマイホームライフを送ってください。
全国建物保全協会では、建物保全士が適切な建物の維持管理を行う「マイホーム検」を通じ、長く安心して暮らせるように適切な定期点検を推奨する活動をしております。
施主様のマイホームでの暮らしを守る活動を是非「マイホーム検」をご検討ください。